###お寿司###

先日母に久しぶりに大好きなお寿司をごちそうできた。

冬に兄のことでわたしと母と、妹、姉は色々神経を使ってしまい、

特に姉は母が兄に今でも同情的なので気分を害してしまい、

父が倒れた後、自営業の片付けに功績のあった姉を差し置いて、

家の金を持ち逃げしたも同然の兄のことで、

「お母さんは昔から(兄に)肩入れしていた」とへそを曲げてしまった。

妹も、人の都合を考えずに自分の都合で動く兄に神経をすりへらして、

ちょうど仕事のシフトのキツさも手伝って、仕事人間になり切ってしまい、

そうなると子供の数だけ心を引き裂かれる母の言動は

またまた病的に迷走していた。

母はお寿司が好きだから、そんな時にごちそうすればなぐさめられるかもと

気を使ったが、遠慮して食べてくれず、

姉の子供の写真やはがきを破いてしまったり、見知らぬ誰かが家に侵入したとか、

盗聴器が仕掛けてあるから金の話はするなとか、

ともかく寒い間は病状よろしくない日々だった。


母の病名は統合失調症である。

医者は諸処の事情から病名を断定しなかったが、処方された薬剤名で断定できる。

強いストーリー性のある妄想の建設力には舌を巻くほどだ。

よくもそこまで自分を主人公にした関わり合いの物語をこさえることができるものだと、

感心するほどに、母の被害妄想は厚みがある。

修学の低さからくる自然現象や道理への、冷静で客観的な観察力の欠如から、

あるはずもない自分へのストーカー行為を作り上げるのだ。

最近母は草取りの途中でポケットに入れておいたはずの鍵を無くした。

マスターキーにわたしがキーホルダーにしていたチェーンをつけて

新しく渡してやったが、家じゅうの鍵を付け替えるべきだと言っている。

さもないと狙われるそうだ。


母はまた、重度の買い物依存症だ。

昨年の年末から兄がしげしげとやってきたと先の回に書いたが、

近く家を売るので以前競売に付した実家にあった家財道具を

うちにどかどかと持ち込んできた。

実家が競売に付されたときにすべて処分されたと思い込んでいたが、

その時に実家にいた兄がすべて持ち出していたのだった。

その中にはわたしが10~20代の頃に母が買い込んだ膨大(と言えよう)な量の

高価な和服や和装小物類、3家族分もあろうかと思えるほどの食器類などがあった。

わたしが小学校高学年~中学生の時期は姉や兄の高校卒業の時期で、

進路・就職の問題で家がゴタゴタしていた。

兄や姉は上の学校に行かせてくれるように願ったが、父は許さなかった。

そのストレス多い時期に母はだんだん酒に頼るようになり、

その間隙には必要とも思われない和服や食器をどかどか買い込むようになった。

特に出入りの和服商に売りつけられた似合いもしない豪華な和服の数々は、

一人や二人分の学費にもあたり、父に屈して就職した姉や兄の憤怒を買った。

それらが今、時を経ていきなり家へなだれ込んできた。

食器類の多少は使えるものがあり、消費税増税のこの春にわずかな潤いとなったが、

着ればそれなりに様々な小物類がさらに必要となるような厄介な和服などは

どうにも押し入れの肥やしとなるしかなく、

わたしが絵など描かずに手芸や裁縫でもやれば、和服の生地でも利用して

役に立つこともあったかもしれないが・・・。

画像


その中に、よく「その筋」の方が胸に装着されているごついネックレスがあったので、

母に愛用していたチェーンをあげてしまったわたしは、自分のキーホルダー用に

改良して使っている。

18金メッキの、まるでアメリカテレビドラマシリーズ「特攻野郎Aチーム」の

怪力男コングが胸にジャラジャラと幾重にも巻きつけているような、 

ネックレスというよりは「金鎖」そのもの。

バブル好景気に浮かれて毛皮のコートや宝飾品を見境なく買いあさった、

母の勘違いものの一つだ。

わたしもよくお財布や小物を紛失してしまうドジなところがあるので、

キーホルダーのような大切なものはジャラジャラといろいろくっつけて、

ポケットの中で存在感があり、また万が一落とした時にわかりやすくしているのだ。

思いがけずぜいたくなキーホルダーが手に入ることになったわたしは、

何だかこそばゆいというか、妙な気持ちである。

画像のキーホルダーについている丸い木のタグは、

前のバイト先の搾乳牧場でいただいた特製のキーホルダーである。


遠慮していたお寿司をやっと食べてくれたが、まだ鍵のことでいろいろと

世迷言を言ってはわたしたちを混乱させている。

5月は妹のシフトが大分ゆるむことになって余裕ができるから、

母に何かサービスができるのではないかと思っている。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック